余震が続いておりますが、こんな時こそお部屋の点検をしてみてはいかがでしょうか?
今回の地震で、建物はなんともなくても、建具や家具が転倒し、避難経路を塞ぐということも考えなくてはなりません。また最悪な場合は寝ている上にタンスが転倒して怪我をされることもあります。
写真は長野県北部地震の震源地に近いお宅で、平成15年建てられた住宅のDKです。
キッチンは松下電工(パナソニック)製で吊戸棚には耐震キャッチが装備されているので、中の物が出ていないのが解ります。
流し台の引き出しは、もの凄い揺れで飛び出していましたが、メーカーもここまで耐震ロックは必要がないと考えたようです。
手前の食器棚は客さまが後から設置したもので、転倒防止の金具は付いておりませんでした。食器棚が倒れると本当に後片付けが大変ですので転倒防止処置が必要です。
食器棚の手前に建具が倒れています。これも松下電工製ですが、地震の上下振動で建具が外れ倒れたものです。
こういった既製品の建具は高級感を出すためか?重く、地震の時には外れるケースがよくあります。また、外れた建具が壁に当たりクロスを傷つけることもあります。
次の写真は私が寝ている部屋です。栄村ほど揺れた訳ではありませんが、日頃から転倒防止には気を使っています。
タンスの転倒防止には、しっかりとした下地に金具で固定できればそれだけで良いかも知れませんが、大きな地震が来ると、金具が付いていても転倒するケースがあります。
金具と天井からのつっぱり棒、又は写真のように物を詰め込む方法もあります。揺れが始まったら天井との摩擦で振れを小さくなります。詰め込む物は、なるべく設置面積の大きな箱などなどで、もし落ちて来ても怪我をしない物が良いと思います。
もっとも一番良いのは寝ている部屋に背の高いタンスや棚は置かないことがベストですが・・・。
隣りの部屋にはパソコンを置いています。前回の中越地震では、たまたま娘がパソコンをやっていて、揺れが来た時には慌ててプリンターを押さえたということだったので、忘れないうちに台を壁縛り付け滑り止めのシートを敷きました。
今回の地震で、枕元にプリンターや物が落ちてきたという話を多く聞きました。友人の一人はネットオークションで買い集めたご自慢のコレクションが顔の上に落ちて病院で手当てを受けたと聞き、笑うに笑えないお話でした。
最近の家具や家電製品は転倒防止を付けたくても補強された部分が無かったり、縛り付ける穴が無かったりと地震対策が出来ていないように思われます。
たかが家具と思わず、絶対に倒れないように、引っ張ったり、揺すってみたりして安全を確かめましょう!
自分ではどうしても自信がない場合は、まとめて大工さんなどに頼むと安心です。