弊社の事務所棟は平成3年に高田町から現在の場所に移転・新築し、以来30年来の風雪に耐えていました。
昨年秋に総点検をしたところ各所に劣化が進んでいたので外壁面の化粧直しを行いました。
コンクリート打ち放しという工法はシンプルで素材そのものが現れているため、変色や汚れが気にならない仕上げですが、流石に30年近く経ってくると酸性雨や紫外線に侵され、表面の気泡も目立ってきました。
また場所によっては細いひび割れ、ヘアークラックが入っている所もあり、各所のシーリングも劣化し漏水の恐れもあったため、修繕工事を行うことにしました。
まず、古いシーリングを全て除去し、外壁に塗ってあった古い撥水材を剥がし洗浄します。
ヘアークラックのある所は全てVカットしシーリングをして目立たないように回りと色合わせを行います。
そして気泡を全て塗りつぶしサンドペーパーで地肌まで削り落としコンクリートの風合いを残しておきます。
補修はやりすぎてもコンクリートの持つ風合いを損なうし、かと言ってせっかくの足場を掛けたので、向こう20年くらいは手を掛けたくないので、何処まで補修するのか悩むところです。
以下は補修前と補修後の写真です。
窓の水切り下は場所によって雨が集中的に流れるのか以前の撥水材がはがれ劣化が進んでいました。
壁にヘアークラックの入った個所はVカットしてシーリングをしてから補修を行いました。
足場の上部ではさほど気にならなかった気泡も近くで見るとかなり増えています。
この機会に換気扇などのフードも風が外から入り込まないタイプに替えました。
以前は白っぽかった外壁も本来の色を取り戻しました。写真は足場の組み立て時と解体時に撮影したものです
いつも会社の前を車で通っている方はどこが変わったのか?とお思いでしょうが近くで見ると凄い綺麗になっています。
打ち放しコンクリート面や外壁・屋根などは何事もないと点検を見落としがちですが、近くで見たり触ったりすると結構風化が進んでいることがあります。大ごとにならないうちに最低でも20年経ったらプロの診断をお勧めいたします。